画像
Credit: canva
history archeology

2300年前の「頭蓋に穴をあける手術器具」を発見、ポーランド (2/2)

2025.11.12 17:00:25 Wednesday

前ページ古代ケルト人が残した「頭の手術」の証拠

<

1

2

>

集落と鉄の痕跡、ケルト人たちの多彩な営み

さらに今回の発掘では、トレパネーション器具だけでなく、多くのケルト起源の遺物も見つかっています。

青銅板製の珍しいヘルメット、装飾用の留め具(ブローチ)、槍の穂先、四角断面の鉄斧、そして馬具の細かな部品などです。

注目すべきは、遺跡の北東部から発見された鉄鋳造の痕跡です。

鍛冶用ハンマーで小道具を加工した跡がある鉄の金床や、製鉄時に生じるスラグ(鉱滓)が見つかっており、現地で鉄製品の一部が作られていたことが裏付けられました。

「ケルト人の一団は、医術に携わる者だけでなく、独自の鍛冶技術を持つ職人も連れていたと考えられます」と研究者は述べています。

また、ウィサ・グラ集落はケルト人到来以前から要塞化されていたことも判明しています。

南側の高台は大きな堀で囲まれ、住民の生活の中心地となっていました。

一方、北側は野生動物よけの簡素な囲いしかなく、防御システムの違いも集落の機能分担を示しています。

この地は当時、地中海世界で高価な交易品だった琥珀の重要な拠点だった可能性もあります。

ケルト人たちは交易や技術、そして不思議な医術の知識をもって、この地に拠点を築いていたのです。

<

1

2

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

0 / 1000

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

歴史・考古学のニュースhistory archeology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!