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結婚前に手放すべき思い込みとは? / Credit:Canva
psychology

結婚前に手放すべき“2つの思い込み”とは?

2025.11.13 06:30:51 Thursday

結婚生活が破綻したとき、人はつい、「愛が冷めた」「相性が合わなかった」など、ロマンチックな要因に原因を求めます。

しかし心理学の研究は、もっと現実的で重要な要因を指摘しています。

アメリカの心理学者マーク・トラバース博士は、数十年にわたって夫婦関係を研究してきました。

そんな彼は、「結婚生活を長続きさせる鍵」は、日々の現実的な対応や考え方にあると教えています。

本記事では、心理学研究の知見をもとに、結婚前に手放すべき2つの思い込みを紹介します。

2 Things All Couples Need to Unlearn Before Getting Married https://www.psychologytoday.com/us/blog/social-instincts/202511/2-things-all-couples-need-to-unlearn-before-getting-married

「結婚すれば問題はなくなる」という思い込み

多くの人は、結婚すれば関係のすべてがうまくいくと信じがちです。

「結婚すれば、相手がもっと変わってくれるはず」「愛があればどんな問題も乗り越えられる」と考えてしまうのです。

しかし、現実の結婚生活はそう単純ではありません。

ジョン・ゴットマン博士の研究によると、結婚後の夫婦間の問題のうち、約69%は「永続的な問題」とされています。

つまり、性格や価値観、生活習慣の違いから生じる衝突は、結婚後も何度も繰り返し現れるのです。

たとえば、夫婦のどちらかが朝型で、もう一方が夜型の場合、どちらかがどちらかに完全に合わせるのは難しいことです。

また、貯金を重視する人と、今を楽しむためにお金を使いたい人とでは、金銭感覚の違いが絶えず摩擦を生みます。

こうした違いは、どちらかが間違っているわけではなく、価値観の構造そのものが異なっているだけです。

このような「永続的な違い」を前にして、問題なのは「違いの存在」そのものではありません。

本当に重要なのは、その違いにどう向き合うかという姿勢です。

多くの夫婦は、「本当に愛し合っていればケンカなどしないはずだ」と思い込みますが、これは誤解です。

むしろ、幸福な夫婦ほど、健全にケンカができることが分かっています。

幸せな幸せな夫婦とそうでない夫婦の違いは、「ケンカの有無」ではなく「ケンカの仕方」なのです。

怒りや不満を感じたときに相手を責めず、自分の感情を正直に伝え、相手の立場も尊重することが大切です。

そうした「フェアな衝突の仕方」ができるかどうかが、関係を長く続ける鍵になります。

したがって、「結婚すれば問題はなくなる」という幻想を手放し、むしろ「問題は必ず起こるもの」と受け入れることが、健全な関係の第一歩になります。

結婚生活とは、相手との違いを受け入れながら、一緒に生活を工夫していく毎日の積み重ねなのです。

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