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Credit: canva
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AIをよく使う人ほど「自分は賢い」と過大評価しやすくなる (2/2)

2025.11.18 12:00:05 Tuesday

前ページAIを使うと自信過剰になる?

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なぜAIを使うほど、自分を過大評価してしまうのか?

AIは便利だけど、自分の頭で考えたつもりになってしまう」

この過信の背景には、AIの“答え”をすぐに受け入れてしまう私たちの行動パターンがあります。

研究チームによれば、ほとんどの人はAIに1回だけ質問を投げて、その答えを「正しい」と信じてしまうそうです。

追加で調べ直したり、他の観点から再度質問したりする人はごくわずかでした。

つまり「AIが正解をくれる」と思い込み、自分でじっくり考え直す機会が減っているのです。

このような状況を「認知的オフローディング」と呼びます。

本来なら、何度か試行錯誤したり、別の視点から再検証することが大切ですが、「AIが正しい答えをくれる」という安心感があるため、自分自身の判断力や知識を深くチェックしなくなります。

そうすると、AIをよく使う人ほど、「自分は新しい技術をうまく使いこなしている」「他の人よりも進んでいる」と自負しやすくなります。

この「自分はできている」という感覚が、実際の能力以上の自信につながると考えられるのです。

では、どうすればAIに頼りすぎて自信過剰にならずに済むのでしょうか?

研究者たちは「AIからの答えを一度で鵜呑みにせず、複数回質問したり、自分でもう一度考え直す習慣をつけることが大切」と指摘します。

また、AI自身が「この答えにどれくらい自信がありますか?」「他に考えられる可能性は?」など、ユーザーに再考を促す機能を持つべきだという提言もなされています。

AIは確かに強力な道具ですが、使う側の私たちが「本当に自分で考えているか」「その答えをどう評価するか」を忘れてしまうと、知らず知らずのうちに自分の実力を見誤ってしまう危険があるのです。

AIを活用する時代だからこそ、「自分で考える」ことの大切さ。それが、私たち一人ひとりに問われています。

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