太陽系は宇宙をどのくらい速さで進んでいるのか?

太陽系は一体どのくらいの速さで宇宙の中を動いているのでしょうか?
普段はあまり意識しない疑問ですが、これは宇宙論にとって実はとても重要な問題です。
まず地球は太陽のまわりを秒速約30km、時速に直すとおよそ10万8000kmで動いていることが知られています。
その地球を含む太陽系は、さらに大きな「天の川銀河(銀河系)」という渦巻き状の星の集団の中にあり銀河系の中心を秒速約230km(時速約83万km)という猛スピードで回っています。
しかし、これらの速度は太陽や銀河中心など、ごく限られた存在を基準にしたものに過ぎません。
私たちが本当に知りたいのは、「宇宙全体に対して太陽系がどのように動いているのか」ということです。
そこで宇宙論研究者たちは、「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」という、宇宙のあらゆる方向からほぼ均一に降り注ぐ微かな光に注目しました。
宇宙マイクロ波背景放射は、ビッグバンの直後、宇宙が冷え始めたときに生まれた「宇宙の赤ちゃん時代の光」と考えられています。
この光は宇宙のどこを見てもほぼ同じ温度をしているはずです。
ですが、もし私たちが宇宙に対して動いている場合、ある方向からやってくる光は少し強く(熱く)なり、その反対側は少し弱く(冷たく)なって観測されます。
ちょうど、雨の中を自転車で走ると前から多く雨粒が当たるのに似ています。
宇宙マイクロ波背景放射にも実際にこのような方向による温度の偏りが観測されていて、この偏りは「双極子(そうきょくし)」と呼ばれます。
宇宙マイクロ波背景放射のこの双極子の偏りを詳しく解析した結果、太陽系は宇宙空間に対して秒速約370km(時速約133万km)で動いていると推定されています。
これは銀河中心の周りを回る速度よりさらに高速であり、「宇宙という大海原の中を太陽系という船がこの速度で進んでいる」というイメージです。
しかし最近になって、この宇宙マイクロ波背景放射とは別の方法で太陽系の動きを測定する研究が登場しました。
それは「クエーサー」と呼ばれる非常に明るい天体を使った方法です。
クエーサーとは遠い銀河の中心にある超巨大ブラックホールで、その周りで強力なエネルギーを放出しています。
クエーサーはとても明るいため、宇宙の遠くにある灯台のような役割を果たしているのです。
例えるなら、宇宙マイクロ波背景放射を使用した太陽系の速度算出は遠くの背景景色を利用したものであり、クエーサーを使用した太陽系の速度算出は、遠方の灯台を利用したものと言えるでしょう。
どちらも宇宙規模の観測結果であるため、理論上は両者が示す向かい風の偏りやその結果として得られる太陽系の速度は原則として一致しているはずだと考えられています。
ところが近年、一部のクエーサー観測では、この偏りの大きさが宇宙マイクロ波背景放射から期待される値の2〜5倍程度になるという結果がいくつか報告されたのです。
そして同じ結果になるはずの太陽系の速度も、その偏りを速度に換算すると大きくかけ離れたものになってしまいました。
そこで今回、ドイツのビーレフェルト大学のルーカス・ボームェ博士らの研究チームは宇宙マイクロ波背景放射やクエーサーの代わりに銀河そのものを“速度計”として使う独立したアプローチで太陽系のスピードを推定しました。

























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