休暇の回復効果は「最大43日」続く可能性――世界32研究のメタ分析が推定
休暇の回復効果は「最大43日」続く可能性――世界32研究のメタ分析が推定 / Credit:Canva
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休暇の回復効果は「最大43日」続く可能性――世界32研究のメタ分析が推定 (2/3)

2026.01.05 18:00:31 Monday

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仕事始めはつらいけど、ちゃんと「休暇は効いている」

仕事始めはつらいけど、ちゃんと「休暇は効いている」
仕事始めはつらいけど、ちゃんと「休暇は効いている」 / Credit:Canva

研究者たちは、世界中の科学論文の中から、「休暇の前後で同じ人の状態を測った研究」を探し出し、最終的に32本の研究・256の効果量(効果の大きさの目安)を分析しました。

対象は、健康な働く大人が中心です。

研究は主にヨーロッパや北米、アジアの9か国で行われており、日本のデータも少数ながら含まれています。

すると予想通り、平均では休暇に入ると心身の調子がかなり大きく上がり、休暇の終わりから復帰直後にかけては下がる傾向がありました。

つまり「休暇中のピーク」から見ると、仕事始めの落差はやはりそれなりにショックがある、という形です。

ただ、このとき「休暇を取った意味がなくなったか」といえば、実はそうでもありませんでした。

なぜなら、仕事に戻った直後でも、多くの人の心身の調子は「休暇前の水準よりまだ少し良いレベル」で保たれていたからです。

復帰直後は休暇の終わりということで暗黒の日のように感じてしまいがちですが、それでも総合的な心の状態はまだ休暇前よりは上の水準にあり、その後の数週間でゆっくりと元に戻っていく傾向が見られました。

そして各研究で平均すると、休み明け後の最後の追跡測定(平均約20.9日後)でも、まだ休暇前より良い状態が残っていたと報告されています。

研究者たちはこのデータをもとに、「もし直線的にゆっくり下がると仮定するなら、休暇前のレベルに完全に戻るのはだいたい43日後あたりだろう」と慎重に推定しています。

では、「どんな休み方をした人がよりよく回復していたのか」という点はどうでしょうか。

休暇といっても、家でゴロゴロ過ごす人もいれば、スポーツや散歩を積極的に行う人、また仕事のメールが気になってずっと見てしまう人もいます。

これらの過ごし方が、回復の度合いにどう影響するかを見たのです。

その結果、「仕事のことを完全に忘れて頭を切り替えること」が、休暇中や休暇直後の良い状態とはっきり結びついていました。

専門用語ではこれを「心理的ディタッチメント」(仕事から頭を切り離すこと)と呼びますが、要するに簡単に言えば「休暇中も仕事のことを考えているようなら、休みの意味は半減する」と言えるわけです。

また、散歩や軽い運動など体を動かす活動も、心と体の回復と適度な関連があることがわかりました。

逆に、テレビをだらだら見るような「受動的な休息」の場合は、良い状態とのはっきりした結びつきはあまり見られませんでした。

つまり、ただ何もしないよりは、「仕事から心を切り離しつつ適度に体を動かす」ことが、休暇をより効果的なものにすると言えそうです。

このように今回の研究では、休暇の効果が単に「休暇中だけ楽しい」ものではなく、「休暇後にも残る回復力」として数字で示されました。

休暇の「充電」がどれくらいのスピードで増え、どれくらいのペースで減っていくかがはっきりすれば、より効果的な休暇の取り方も考えられるでしょう。

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