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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
history archeology

6万年前の「世界最古の毒矢」を発見 (2/2)

2026.01.08 18:00:23 Thursday

前ページ6万年前の矢尻に残っていた「毒」の正体

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毒矢が示す「高度な思考力」と技術文化

この発見が画期的なのは、単に毒を使っていた事実だけではありません。

毒は物理的な力とは異なり、時間をかけて化学的に作用します。

そのため、狩人たちは「今矢を放てば、しばらくして獲物が弱る」という因果関係を理解し、先を見越して行動していた必要があります。

つまり、計画性や抽象的思考、経験に基づく判断力が求められる狩猟方法だったのです。

【矢尻に塗られたとみられる毒性植物の画像がこちら

これまで、アフリカにおける毒武器の最古の直接証拠は約7000年前とされていました。

それが今回、一気に5万年以上もさかのぼったことで、人類が植物の薬理作用を深く理解していた時期が大きく書き換えられました。

研究者は、植物を食料や道具材料として使うだけでなく、その生化学的性質を意図的に利用していた点が重要だと指摘しています。

また、この矢毒は単一成分で構成されていた可能性が高く、後の時代に見られる複雑な「調合型の毒」よりもシンプルでした。

これは、毒矢という技術がまず比較的単純な形で誕生し、長い時間をかけて洗練されていったことを示唆しています。

6万年前の狩猟採集民は、ただ力や道具だけに頼って生きていたわけではありませんでした。

目に見えない毒の作用を理解し、時間差で効く効果を計算に入れ、狩り全体を設計していたのです。

今回発見された世界最古の毒矢は、人類が非常に早い段階から高度な知識と戦略を身につけていたことを静かに物語っています。

石器時代の狩人たちは、すでに「知恵で獲物を仕留める」存在だったのです。

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6万年前の「世界最古の毒矢」を発見 (2/2)のコメント

ゲスト

毒矢で仕留めた相手って食べるときは大丈夫なのですかね。
ふと気になりました。

ゲスト

分析技術が発達した事によって歴史の教科書がどんどん書き直されていきますね
「最古」はどこまで遡るのでしょうか
興味はつきません

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