過酷な環境ほど、サルたちの同性間の性行動が多いことが分かった
過酷な環境ほど、サルたちの同性間の性行動が多いことが分かった / Credit:Canva
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過酷な環境ほど、サルたちの同性間の性行動が多いことが分かった (3/3)

2026.01.13 21:00:40 Tuesday

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同性間の性行動は環境に始まり社会が決める

同性間の性行動は環境に始まり社会が決める
同性間の性行動は環境に始まり社会が決める / Credit:Canva

今回の研究により、霊長類では環境が苛酷で社会が複雑な種ほど、同性どうしで性的なふるまい(同性間性行動)をする傾向があることが示されました。

これは、霊長類における「同性どうしの性」の進化上の意味を問い直す成果です。

論文でも、これらの知見が霊長類における性的行動の多様性や社会の進化を理解する手がかりになると記されています。

研究チームのビンセント・サヴォレイネン教授も「野生の動物社会の行動を理解するには、同性間の性行動も他の子育てや食事、争い(捕食者から身を守ること)と同じくらい重要なものとして考慮しなければならない」と強調しています。

これは、子どもを作る行為以外の“寄り道”も動物たちの自然な社会生活の一部だという指摘です。

言い換えれば、生殖に直接関係しない性行動も、進化の中で無視できない役割を果たしてきたということでしょう。

もちろん、この傾向をそのまま人間に当てはめることはできません。

人間の性的指向(恋愛や性愛の志向性)は自分自身の認識や文化的背景など独自の要因にも左右されます。

それでも、この研究は「性の多様性は進化的におかしな例外ではなく、むしろ厳しい世界を生き抜くための社会技術の一部かもしれない」という視点を、霊長類全体の地図から示しているように見えます。

この研究成果をきっかけに、動物における同性間の性行動の役割に一層の注目が集まることが期待されます。

性のあり方を「子作り」中心に捉えてきた従来のイメージは、今後アップデートを迫られるかもしれません。

もしかしたら未来の世界では、「同性どうしでイチャつくサルたち」の姿が、ただの“珍行動”ではなく、「過酷な環境を生き抜くための知恵」として教科書に載っているかもしれません。

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