山より先にあった川の証拠
通常、川は硬い岩を避け、流れやすい方向を選びます。
ところがフィンケ川は、硬い岩石帯を横断しながら、オーストラリア中部のマクドネル山脈を貫いています。
これは珍しい地形で、川のほうが山よりも先に存在していた可能性を示しています。
これは地殻が押し上げられて山脈が形成される間も、川が流れ続け、徐々に岩盤を削り下げてきたというものです。
実際、マクドネル山脈は約3億〜4億年前の造山運動によって形成されており、年代はフィンケ川の推定年齢と一致します。
さらに、岩石の風化のされ方や化学的な特徴、放射性同位体の比率を調べることで、岩石がいつ地表に現れ、どのように水と接してきたのかも推定できます。
放射性同位体は一定の速度で崩壊するため、その割合を逆算すれば、過去の出来事の年代を復元できるのです。
こうした複数の証拠が組み合わさり、フィンケ川は「地球史を通じて生き残ってきた川」と考えられるようになりました。
それでも川の未来は保証されていない
これほど長く生き延びてきた理由の一つは、オーストラリア大陸が数億年にわたり、地殻変動の少ない安定した環境にあったことです。
また、更新世に大規模な氷河に覆われなかったことも、川が寸断されずに残った要因とされています。
しかし、未来は決して安泰ではありません。
乾燥地帯の川は、人間による取水や気候変動の影響を強く受けやすく、流れそのものが失われる可能性も指摘されています。
恐竜よりも前から地球の表情を刻んできた川。
その存在は、私たちが暮らす風景が、想像を超える時間の積み重ねの上に成り立っていることを静かに教えてくれます。





























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オーストラリアの地図を見たらフィンケ峡谷国立公園というのがあった。確かに山脈をぶち抜いた川の流れにびっくりする。
こういう川を先行性河川と云って、四国の一級河川の肱川も、山より先にあった川と知られています。
普段何気なく見ている風景にもいろんな歴史があって素敵ですね。