画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
brain

瞑想の達人である「僧侶の脳波」を測った結果、驚きの実態が判明 (2/2)

2026.02.10 17:00:33 Tuesday

前ページ僧侶12人の脳を測定、瞑想中に何が起きていたのか

<

1

2

>

「静かな脳」ではなく「しなやかな脳」に

チームがさらに注目したのが、「臨界性」と呼ばれるの性質です。

これは簡単に言うと、脳が“秩序”と“混沌”のちょうどよいバランスにあるかどうかを示す考え方です。

秩序が強すぎる脳は変化に弱く、逆に混沌が強すぎると情報処理がうまくいきません。

その中間にある状態が、もっとも効率よく、柔軟に働けると考えられています。

今回の研究では、特にヴィパッサナー瞑想において、脳がこの「ちょうどよいバランス」に近づく傾向が見られました。

一方、サマタ瞑想では、より安定して一点に集中した状態が保たれていました。

つまり、どちらの瞑想も脳を活性化させますが、働き方の“方向性”が少し異なっていたのです。

また、これまで「瞑想では脳波のある成分が増える」と言われてきた点についても、チームは慎重な見直しを行いました。

脳波の背景にあるノイズ成分を丁寧に分離して分析した結果、単純に「活動が増える・減る」と言える話ではなく、脳の使い方そのものが組み替えられていることが示唆されました。

瞑想は「脳を止める技術」ではなかった

今回の研究が示した最大のポイントは、瞑想とは脳を空っぽにする行為ではなく、「注意深く、しなやかに働かせる技術」だということです。

静かに座っている僧侶の脳の中では、情報を効率よく処理し、過去に縛られすぎず、今に対応するための高度な調整が行われていました。

研究者たちは、このような脳の柔軟性が、不安やストレス、抑うつの軽減につながる可能性も指摘しています。

もちろん、いきなり僧侶と同じ状態に到達するわけではありませんが、瞑想が「心の休息」以上の働きを持つことは、科学的にも裏付けられつつあります。

千年以上続いてきた瞑想の伝統は、いま、最先端の脳科学によって新たな光を当てられ始めているのです。

<

1

2

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

0 / 1000

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

脳科学のニュースbrain news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!