トレーニングで鍛えられていたのは脳回路だった
本当に脳内の回路でスタミナが左右されるのか?
答えを得るために研究者たちはまず、マウスをトレッドミルで走らせ、その前後で先に話に登ったSF1ニューロンの活動を調べました。
調査にあたっては神経が活動状態になると光る仕組み(カルシウムイメージング法:活動すると光が変わる観察法)を使用して、1週間の運動の前後でマウスのSF1ニューロンを調べました。
その結果、走り終わった直後に強く反応する活性化細胞の割合が、トレーニング1日目の約3割から、8日目には5割強まで増え、反応の強さも大きくなっていました。
次にチームは、「脳側にも“筋トレ”のような変化が起きているのではないか」と考え、SF1ニューロンの電気的な性質と、神経の枝につく小さなトゲ(スパイン:シナプスの付け根)を詳しく測りました。
すると3週間のトレーニングを受けたマウスでは、SF1ニューロンの自発的な発火頻度が、運動していないマウスの約3倍近くまで増えており、ほとんど動かなかったSF1ニューロンが、ほぼ見られなくなっていました。
また、興奮性シナプスからの入力の頻度も約2倍に増え、樹状突起のスパインの密度もほぼ2倍になっていました。
つまり、運動を続けると、筋肉だけでなく「SF1ニューロン自身も、よく反応する・よくつながるように作り替えられていく」ことが分かります。
では、この“鍛えられたSF1ニューロン”は、本当に持久力アップに必要なのでしょうか。
研究者たちは、同様の3週間の運動トレーニングをテタヌス毒素(神経の信号を止める道具)でSF1ニューロンのシナプスからの出力をほぼ止められたマウスに対して行ってみました。
すると最大酸素摂取量(体が取り込める酸素の最大量)は普通のトレーニングマウスと同じなのに、持久力がほとんど伸びていないことがわかりました。

さらに、通常なら運動で強くなる筋肉の遺伝子スイッチも、SF1を止めたマウスではほぼ変化しませんでした。
つまり、筋肉側の変化を引き出すには、脳のSF1からの指令が必要だったのです。
最後に、研究チームは「いつのSF1活動が大事なのか」を切り分けました。
研究者たちは光刺激で脳細胞を制御する仕組み(オプトジェネティクス:光で神経をオン・オフする技術)を使用し、運動後に毎回15分だけSF1ニューロンを不活性化させると、持久力が伸びないことがわかりました。
一方、運動が終わったあと1時間にわたってSF1ニューロンを光で軽く刺激してやると、同じメニューをこなしているにもかかわらず、最終的な持久力テストでの走行距離、最大スピード、仕事量(運動でこなした量)がいずれも対照マウスより大きくなりました。

この操作をしたマウスでは、対照群より長く走れる例が増え、中には研究者たちが“ヘラクレス級”と表現するほどスタミナを得た個体もいました。
運動中ではなく、「走り終わった直後の余韻タイムのSF1活動」が、次回のスタミナを底上げするスイッチになっている可能性があるわけです。
ある意味で「走り込みの本体は、実は“休憩時間の脳”だった」とも言えるでしょう。




























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