最も低リスクだったのは2〜3杯、ただし多すぎると逆方向に
解析の中心結果は明快です。
1日2〜3杯のコーヒーを飲む人で、気分障害とストレス障害のリスクが最も低く見えました。
一方で、摂取量が増えすぎるとこの傾向は弱まります。
研究チームは、適度なコーヒーの摂取で良い結果が出る理由も探りました。
注目されたのは炎症マーカーです。
慢性的な炎症はうつ病などとの関係が指摘されており、研究では炎症に関わる指標が、コーヒーとメンタルヘルスのつながりを一部説明する可能性が示されました。
適量のコーヒーに含まれる成分が、体内の炎症を抑える方向に働いているのかもしれません。
しかし、5杯以上になると保護的な関連が消え、特に気分障害ではリスク上昇が見られました。
なぜ飲みすぎると逆効果になるのでしょうか。
研究者たちは、その理由の一つとしてカフェインの刺激作用を挙げています。
適量のカフェインは覚醒や集中力を高める働きがありますが、大量に摂取すると不安や緊張を高めたり、睡眠の質を下げたりする可能性があります。
こうした影響が長期的にはメンタルヘルスにとってマイナスに働く可能性があると考えられています。
また今回の今回の研究では、より詳細な点も明らかになりました。
まず適量のコーヒーと気分障害リスク低下の関連は、女性より男性で目立ちました。
さらに、研究チームが注目していたカフェイン代謝の遺伝的な違いは、結果を左右しませんでした。
カフェインを速く分解する体質の人でも、遅く分解する体質の人でも、最適とみられる摂取量は大きく変わらなかったのです。
ただし、この研究には限界もあります。
まず、これは観察研究なので、「コーヒーが精神疾患を防いだ」とまでは言えません。
心の状態が少しずつ悪くなってきた人が、結果としてコーヒーを控えるようになった可能性もあります。
また、コーヒーの量は自己申告であり、カップの大きさや濃さも人によって違います。
さらに、対象者の多くは英国在住の白人で、ほかの地域や文化でも同じ傾向が成り立つかは今後の検証が必要です。
それでも今回の研究は、コーヒーは量さえ間違えなければ、心の健康と良い影響を及ぼす可能性を示すことができました。
心の健康を保ちたいなら、1日2~3杯を意識してみると良いのかもしれません。


























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