「息を吹き込むこと」を躊躇すると、子どもの死亡リスクとその後の状態が悪くなる
研究の詳しい解析では、胸骨圧迫のみの蘇生は、人工呼吸を含む蘇生に比べて30日以内の死亡リスクが高く、調整リスク比(他の条件の違いをならして比較したときのリスクの比)は1.38でした。
また、病院に着く前に心拍が戻らないことや、神経学的転帰が悪いこととも関連していました。
つまり、単に助かるかどうかだけでなく、その後の脳の状態まで含めて差が出ていたのです。
さらに注目されたのが、心停止が目撃されていない症例です。
こうしたケースでは、溺れてから発見されるまでに時間がたっている可能性があり、その分、低酸素がより進んでいると考えられます。
研究では、目撃されていない症例に限って見ても、胸骨圧迫のみの蘇生は転帰不良とより強く関連していました。
これは、現場を直接見ていなかったとしても、発見した時点で人工呼吸を含む蘇生を行う重要性を示しています。
加えて、年齢ごとの分析によると、特に1~7歳で、胸骨圧迫のみの蘇生におけるリスク上昇がはっきり見られました。
もちろん、この研究にも限界はあります。
たとえば、どこで溺れたのか、どのくらいの時間水中にいたのか、水温はどうだったのかといった、溺水の結果に影響しそうな細かい状況までは記録されていません。
また、市民が行った蘇生の質そのものも詳しくは分かりません。
それでも、日本全国の大規模なデータから、子どもの溺水では人工呼吸を含む蘇生が重要であることが改めて示された意義は大きいと言えます。
溺れた子どもを救う場面では、「押すだけ」では足りないことがあります。
命をつなぐには、周囲の大人たちの「ひと息」が必要なのかもしれません。































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