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健康状態が悪いと恋愛・結婚が難しくなるという現実 / Credit:Canva
psychology

「病気だと恋愛・結婚は難しい」―6カ国25万人調査が突き付ける”現実”

2026.03.24 06:30:54 Tuesday

SNSでは、「病気でもそれを支えてくれるパートナーが見つかった」という話題が注目・強調されます。

でも現実はどうでしょうか。

オランダのフローニンゲン大学(University of Groningen)の研究者は、6カ国・25万人超の追跡調査データを使い、健康状態が恋愛や結婚の始まりと終わりの両方にどう関わるかを調べました。

その結果、健康状態が悪い人ほどパートナー関係を築きにくく、築いた関係も壊れやすい傾向が示されました。

この研究は2025年12月25日に『Journal of Health and Social Behavior』で発表されています。

In sickness and in health? How a medical condition impacts your chances of finding and keeping love https://www.psypost.org/in-sickness-and-in-health-how-a-medical-condition-impacts-your-chances-of-findin-2026-03-20/
Effects of Self-Rated Health on Union Formation and Dissolution in Six Countries https://doi.org/10.1177/00221465251375984

健康状態が悪い人ほど恋愛や結婚で難しさを抱える

これまでの研究では、「結婚している人は健康になりやすい」という流れがよく注目されてきました。

結婚生活の中で支え合いが生まれ、生活習慣も整いやすくなるためです。

しかし今回の研究が見たのは、その逆でした。

つまり、「健康状態そのものが、恋愛や結婚のチャンスに影響しているのではないか」という問題です。

この背景には、現代の結婚や交際のあり方の変化があります。

晩婚化が進み、離婚や再パートナー化も珍しくなくなりました。

こうした社会では、恋愛や結婚は一度きりの出来事ではなく、人生の途中で何度も訪れる可能性があります。

研究者は、そのような場面で健康状態も一つの判断材料になっているのではないかと考えました。

研究では、オーストラリア、ドイツ、韓国、ロシア、スイス、イギリスの6カ国で行われた長期の追跡調査データが使われました。

対象は25万人以上で、同じ人たちの生活の変化が複数年にわたって記録されています。

分析で注目されたのは、人々が毎年どのような「関係の変化」を経験したかです。

具体的には、初めてパートナー関係に入ること、結婚すること、結婚せずに同棲すること、別れること、離婚すること、そして離婚や死別のあとに新たな相手を見つけることなどが調べられました。

健康状態の指標として使われたのは、「自分の健康はどのくらい良いか」を5段階で答える自己評価です。

とても単純な質問に見えますが、この指標は実際の病気の有無や死亡リスクともよく関連するため、人口研究では広く使われています。

また分析では、年齢、教育、宗教、収入、就業状態など、恋愛や結婚に影響しそうなほかの要因もできるだけ考慮した上で、それでもなお健康状態がどの程度関係しているかが確かめられました。

その結果、健康状態が悪い人ほど、パートナーを得にくく、結婚に進みにくく、関係も解消しやすい傾向が確認されました。

さらに、離婚後や死別後に新しい相手を見つけることも難しくなる傾向がありました。

ただし、この不利な影響はどの場面でも同じ強さで現れたわけではありません。

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