「泣けばスッキリ」は半分正しく、半分間違い
では肝心の「泣いた後の気分」はどう変化したのでしょうか。
研究の結果、最も重要なポイントは「涙の原因によって結果がまったく異なる」という点でした。
まず、孤独や圧倒されるようなストレスといった“自分自身の苦しみ”から生じた涙は、意外にも気分を改善させるどころか、ポジティブ感情を大きく下げ、ネガティブ感情を強める傾向がありました。
しかもその影響は短時間では消えず、1時間後でもポジティブ感情は通常より低いままでした。
さらに、その日の気分全体にも悪影響を及ぼすことが確認されています。
一方で、映画やドラマといったメディアによる涙は、異なるパターンを示しました。
泣いた直後にはポジティブ・ネガティブ双方の感情がいったん低下しますが、その後ネガティブ感情が徐々に減少していきます。
これは、いわゆる「感動して泣く」体験が、時間をかけて心を落ち着かせる可能性を示唆しています。
また、誰かの親切に触れて涙するような「心が通い合う瞬間の涙」は、直後には変化がないものの、約15分後にはネガティブ感情が大きく減少するという特徴がありました。
さらに、無力感からの涙は一時的にポジティブ感情を下げるものの、15分程度で元の状態に回復することがわかりました。
このように、涙は一括りに「ストレス解消になる」とは言えず、むしろその背景にある心理状態が結果を決定づけているのです。
「泣くこと」よりも「なぜ泣いたか」が重要
今回の研究は、「泣くことそのもの」が感情を改善する万能な手段ではないことを示しています。
むしろ重要なのは、どのような状況で、どのような感情から涙が生じたのかという点です。
私たちはつい、「泣けばスッキリする」と単純に考えがちです。
しかし実際には、涙は万能の解決策ではなく、ときに気分をさらに落ち込ませることもあります。
泣いてスッキリしたいときは、感動的な映画やドラマを見ることがいいようです。


























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