見えなくても交尾できる?タコの不思議な行動
タコのオスは、8本ある腕のうち1本を「交接腕(こうせつわん)」として使います。
この腕は、精子を包んだ精包をメスの体内へ送り込むための、生殖に特化した器官です。
しかし今回の研究では、この交接腕が単なる「受け渡し装置」ではないことが明らかになりました。
研究チームは、カリフォルニア・ツースポットタコ(Octopus bimaculoides)を対象に、オスとメスを黒い仕切りで隔てた水槽に入れる実験を実施。
仕切りには、腕だけが通る小さな穴が開けられています。
するとオスは、相手の姿が見えないにもかかわらず、その穴から腕を伸ばし、メスを探し当てて交接腕を外套腔(がいとうくう、内臓を収めた空間)に挿入し、交尾を始めたのです。
実際の映像がこちら。

さらにこの行動は、完全な暗闇でも同様に観察されました。
一方で、オス同士の組み合わせでは、このような行動は起こりませんでした。
これらの結果は、タコが視覚ではなく、別の手がかりを使って相手を識別していることを示しています。
チームは、この仕組みを「触って味わうような感覚」と表現しています。
つまりオスのタコは、腕を使って相手を“触覚的に味わい”、交尾相手かどうかを判断しているのです。
このような能力は、単独生活を送るタコにとって非常に合理的です。
偶然出会った相手を、短時間で確実に見極める必要があるからです。





























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