なぜ男性器そっくりのキノコを燃やしていたのか?
1900年代初頭のある暖かな秋の日、ヘンリエッタ・ダーウィンは、ロンドンから南西に約48キロ離れた田園の村ゴムシャル近郊の森を歩いていました。
手にしていたのは、籠と棒です。
彼女は湿った落ち葉の積もる地面を注意深く見回しながら、あるものを探していました。
やがて、森の中に何かが腐ったような臭いが漂ってきます。
ヘンリエッタが臭いのする方向へ目を向けると、地面から細長いキノコが突き出していました。
彼女が探していた「スッポンタケ(stinkhorn)」です。
スッポンタケは、細長い柄と丸みを帯びた先端を持ち、その姿は男性器によく似ているとされます。

さらに表面は粘液に覆われ、腐った肉のような強烈な臭いを放ちます。
ヘンリエッタはキノコを掘り出すと、籠に入れて家へ持ち帰り、誰かに見られる前に燃やしていました。
彼女が姪のグウェン・ラヴェラットに語った理由は「家で働くメイドたちを守るためだった」というものです。
あまりにも卑猥な形をしたキノコを見れば、メイドたちの道徳心が乱され、場合によっては健康まで損なわれるかもしれないというのです。
もっとも、ラヴェラットの回想によると、ヘンリエッタは目をいたずらっぽく輝かせながら、この説明をしていたといいます。
本気で道徳上の危険を心配していたというより、奇妙なキノコ狩りそのものを楽しんでいた可能性が高いようです。
ラヴェラットは後に、ヘンリエッタが生み出したスッポンタケ狩りを「爽快で健全なスポーツ」と、愛情を込めて表現しています。


























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