人口は増えているのに「増え方」が変わった
この研究の核心は、「人口そのもの」ではなく「増え方」にあります。
歴史的に見ると、人類は長い間、人口が増えるほどさらに増えやすくなるという状態にありました。
人が増えれば技術が進み、エネルギー利用が拡大し、それがさらに人口増加を支えるという、いわば“加速ループ”です。
しかし研究によると、この関係は1960年代初頭に崩れました。
それ以降、人口は増え続けているものの、増加のスピードは逆に落ち始めたのです。
研究チームはこの状態を「負の人口段階」と呼びます。
これは、生態学でいう「環境収容力(その環境が支えられる最大の個体数)」に近づいたときに見られる典型的なパターンです。
例えば、湖に魚を放した場合、最初は急速に増えますが、やがて餌や空間の制約によって増え方が鈍ります。
今回の研究は、人類でも同じような現象が起きている可能性を示しています。
つまり、私たちはすでに地球の「許容量」に接触している、あるいは超えている可能性があるのです。
このまま現在の傾向が続けば、世界人口は2060年代後半から2070年代にかけて、約117億〜124億人でピークに達すると予測されています。




























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