驚いた瞬間、脳は「世界が変わった」と判断する?
人間の脳は、目の前の出来事を毎回ゼロから処理しているわけではありません。
「次はこうなるだろう」という予測を作り、その予測を利用しながら周囲を効率よく認識しています。
ところが、予測と大きく食い違う出来事が起きると、それまでの前提を見直さなければなりません。
そこで研究チームは、驚いたときに生じる覚醒反応が、この切り替えにどのような役割を持つのかを調べました。
実験には健康な成人63人が参加。
参加者は画面に一瞬表示された色を記憶し、その後、色の選択肢から『さっき見た色』を選んで答えました。
その間、チームは「瞳孔の大きさ」と「脳波(EEG)」を測定しています。
最終的に、瞳孔については60人分、EEGについては57人分のデータが分析に利用されました。
実験では、予想外の色に2種類の意味を持たせました。
1つは、赤系の色が続いていたところに突然青系が現れ、その後も青系が続くような「流れそのものが変わった」ケースです。
もう1つは、赤系が続く途中で青が1回だけ現れ、その後すぐ赤系に戻る「単発の例外」です。
その結果、予想外の色が現れると瞳孔が拡大し、「P3a」と呼ばれる特定の脳波も強くなりました。
P3aは、新奇な刺激や予想外の刺激、注意の切り替えに関係するとされる脳波成分です。
つまり驚いた瞬間には、身体だけでなく脳の情報処理にも明確な変化が起きていたのです。
では、この変化によって、参加者のその後の予測や学習はどのように変わったのでしょうか。

































