日本の鎧竜なのに、近い親戚は北米やヨーロッパにいた
さらに興味深いのは、ニッポノペルタの「親戚関係」です。
チームがさまざまな鎧竜の特徴を比較して系統解析を行ったところ、ニッポノペルタは他のアジア産ノドサウルス類の近くには位置しませんでした。
むしろ、PawpawsaurusやPanoplosaurus、Edmontoniaなど、北米やヨーロッパで見つかっているノドサウルス類に近い系統だったのです。
そこでチームは、これらの恐竜の祖先が世界のどこに分布し、どのような環境を好んでいたのかも復元。
その結果、ニッポノペルタと近縁なグループの祖先は、北米やアジアにまたがる広い地域に分布していた可能性が示されました。
【チームが復元したニッポノペルタ・エゾエンシスのイメージ画像がこちら】
またノドサウルス科は、ほかの鎧竜と比べて海で堆積した地層から化石が見つかることが多く、沿岸部や河口付近の環境を好んでいた可能性があります。
ニッポノペルタについても、海の中で暮らしていたという意味ではなく、海岸や河口など海の影響を受ける陸上環境で暮らしていたと考えられています。
チームは、こうした沿岸環境を利用する性質が、ノドサウルス類が遠く離れた地域へ広がっていくうえで重要だった可能性を指摘しています。
北海道から見つかった1つの頭骨は、単に「日本に新しい恐竜が増えた」というだけの発見ではありません。
ニッポノペルタは、白亜紀の鎧竜たちがアジアと北米などの広い地域にどのように分布していったのかを考える、新たな手がかりとなったのです。
































