水道水でも池の水でも、兄弟びいきは出なかった

実験に使ったのは、東京大学の植物園にある4つの水たまりから集めた4本の卵のひもで、ふ化したばかりの幼生を互いに関わり始める前に容器へ分けました。
条件は2つを掛け合わせた4通りです。水道水か池の水か、そして兄弟20匹の群れで育てるか1匹だけで育てるかを組み合わせました。
池の水を使ったのは、水の中の微生物がにおいを通じて社会行動に影響するかもしれない、と考えられていたからです。
幼生はおよそ2週間、18℃の飼育器で育て、一定の発生段階の範囲にあるものを実験に使いました。
実験では水槽の片側に兄弟の群れ、反対側に他人の群れを10匹ずつ置き、真ん中に入れた幼生が兄弟側、他人側、どちらでもない「中立ゾーン」のどこで過ごすかを60分間追いました。
結果は、兄弟びいきなしでした。4通りのどの育て方でも、兄弟側と他人側で過ごした時間に、はっきりした差はなかったのです。
池の水で育てればにおいの手がかりが変わって兄弟を見分けやすくなるかもしれない、という予想も外れました。





























