「愚か」の根拠は、脳のどこにもみえなかった
では、肝心の「愚か」はどうだったのでしょうか。
問題解決などの認知能力と関係が深い大脳(終脳)は、脳全体に占める割合で見ると、他のハトから予想される範囲に収まっていました。
ドードーの知能が近縁のハトより劣っていたという証拠は、頭骨から復元した脳のどこにも見つかりませんでした。
研究チームは、あの評判は知能の欠如ではなく、人間を怖がらなかった性質から生まれたものだろうと結論づけています。
筆頭著者のサラ・シトロン氏は「彼らはおそらく穏やかで社会的な動物で、天敵のいない島で暮らしていたので、恐れることを学ぶ理由がなかっただけなのでしょう。世間知らずだからと『愚か』と呼ぶのは、まるで絶滅に値したかのように聞こえてしまい、あまりに不公平です」と述べています。
骨だけから浮かび上がってきたのは、間抜けな鳥ではありませんでした。
薄暗い島を、大きな目と、おそらくは鼻を頼りに歩いていた、一風変わったハトの姿でした。





























