落ちていくガスは途中で「形」を変えていたらしい

観測からは、ガスの落ち方そのものが刻々と変わっていた様子もうかがえます。
論文によると、フレアのあいだにガスの流れ込み方は、主に中性子星へまっすぐ落ちる形から、横向きに回り込む円盤のような形へと移り変わっていた可能性があります。
共著者でインドのマニパル自然科学センターの天文学者ナズマ・イスラム氏は「濃いプラズマの流れが中性子星のすぐ近くでどう振る舞うのかが見えました」と語っています。
研究チームはこのデータをもとに、プラズマが中性子星に落ち、その周りを渦巻く様子をシミュレーションしました。
紹介記事の説明では、中性子星の表面に物質が十分な量たまると星が爆発し、地球で観測される明るい閃光を放つといいます。
以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(観測史上もっとも巨大な中性子星が発見される)
チームは今後もXRISMでフレアを観測し、GX 301-2とWray 977の恒星風との関係をさらに詳しく調べたいとしています。
NASAゴダード宇宙飛行センターでXRISMのプロジェクト科学者を務めるブライアン・ウィリアムズ氏は、BP Crucisを「恒星風から物質を取り込むパルサーを研究するための理想的な実験室」と呼んでいます。
論文も、今回の観測が、ガスが天体に降り積もる仕組みについての仮説を直接確かめる手段になると述べています。
一度死んだ星の輝きは静かな余韻などではなく、隣の巨星から吹きつけるガスを取り込みながら燃え上がる、生々しい営みの表れだったのです。
それにしても、相棒の「おなら」を浴びるたびにピカッと光ってしまうとは、ゾンビ星もなかなか気の毒な同居生活を送っているようです。



























