すり鉢のように回して押し出すと、卵の殻はどうなるのか?

研究チームが使ったのは「摩擦攪拌押出(まさつかくはんおしだし)」と呼ばれる方法です。
まず、円柱形のマグネシウムの塊に、等間隔にいくつもの穴をあけます。
その穴に、細かくすりつぶした卵の殻の粉を詰めていきます。
この塊を鋼鉄製の筒に入れ、中心に穴のあいた鋼鉄の棒(マンドレル)を上から下ろします。
マンドレルは、すり鉢でいえばすりこぎのような役目で、マグネシウムの塊を押さえつけながら毎分300回転で回ります。
押さえつけて回しているあいだに、ほぼ同時にいくつものことが起こります。
卵の殻の粉はまわりのマグネシウムに混ぜ込まれ、殻の粒と金属とのあいだに摩擦が生まれます。
この摩擦によって、殻の炭酸カルシウムは酸化カルシウムとカルシウムに変わります。
さらに同じ過程で、「Mg2Ca」と呼ばれる高強度の合金も生まれます。
最後に、上からの圧力でできあがった合金がマンドレルの穴から押し出され、棒の形をした製品として出てきます。
こうして、卵の殻を使えば、より強く、より硬いマグネシウム合金を作れることが示されました。
今回の研究は、この方法が実際に成り立つかを確かめる「概念実証」として行われたものです。
グワラニ氏は「安価で持続可能な生物由来のごみを使って、高品質で価値の高いマグネシウム合金を作れることを示した」と述べています。



















