蝶が派手でも捕まらない理由は「目の錯覚」と判明
蝶が派手でも捕まらない理由は「目の錯覚」と判明 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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蝶が派手でも捕まらない理由は「目の錯覚」と判明

2026.10.06 19:50:00 Tuesday

床屋の前で信号待ちをしていると、くるくる回るしま模様の看板を、ついぼんやり目で追ってしまうことがあります。

チョウの羽は、あざやかな色やくっきりした模様のおかげで、空を飛んでいてもとてもよく目立ちます。

ところが、飛んでいるチョウを空中でうまく捕まえられる天敵は、ごくわずかしかいないといいます。

「目立つのに捕まらない」というこのちぐはぐさは、チョウをめぐる長年の謎でした。

英エクセター大学(University of Exeter)などの研究チームは、この謎を解く手がかりとして、チョウの羽と床屋のサインポールの意外な共通点に注目しました。

では、チョウの羽はいったいどうやって天敵の目をかわしているのでしょうか。

研究の詳細は、2026年9月30日付で学術誌『Nature』に掲載されました。

What butterfly wings have in common with barbershop poles (Ars Technica) https://arstechnica.com/science/2026/09/what-butterfly-wings-have-in-common-with-barbershop-poles/ Popular Science (Popular Science) https://www.popsci.com/environment/butterfly-wings-optical-illusions/
Butterfly wing patterns in flight create powerful illusory motion cues https://doi.org/10.1038/s41586-026-11062-w

派手な羽なのに捕まらない、チョウのちぐはぐさ

派手な羽なのに捕まらない、チョウのちぐはぐさ
派手な羽なのに捕まらない、チョウのちぐはぐさ / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

チョウの羽の模様が何のためにあるのかについては、これまで異性へのアピールや体温の調節、身を隠すためなど、さまざまな説が議論されてきました。

一方、チョウより地味な色のガは、鳥やコウモリ、ネズミなど、たくさんの天敵に狩られています。

しかもヨーロッパのチョウには、毒があったりまずかったりする種がほとんどいないと、共著者のジョージ・ハンコック氏は述べています。

そこでチームが疑ったのが、「モーション・ダズル」(動く体の模様が、相手に速さや向きを見誤らせる目くらまし)と呼ばれる仕組みでした。

シマウマやヘビのしま模様も天敵の目に映る動きを狂わせると昔から考えられてきましたが、それを裏づける証拠はほとんど得られていませんでした。

ここでヒントになるのが、床屋の店先で回るサインポールです。

サインポールはその場で回っているだけなのに、人の目にはしま模様が上へ上へと昇っていくように見えます。

これは、人の目が動きを読み取るときのくせから生まれる、よく知られた目の錯覚です。

チームはまず、飛び立つ本物のチョウを、1秒間に1000コマを超える高速カメラで撮影しました。

そしてその映像を、小さな鳥の見え方をまねたコンピューターのモデルに通し、天敵の目にはチョウがどう映るのかを調べたのです。

次ページ「鳥の目」で見たチョウの羽に、何が起きていたのか?

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