週1回の注射で、体重はどこまで減ったのか?

結論から言うと、最も用量の多い12mgのグループでは、体重が平均で25.0%減っていました。
9mgのグループでは23.7%、最も少ない4mgのグループでも17.6%の減少です。
つまり最高用量では、平均して体重のおよそ4分の1が落ちたことになります。
一方、プラセボのグループの減少は平均3.9%にとどまりました。
プラセボとの差は9mgで19.8ポイント、12mgで21.0ポイントで、どちらも偶然では説明しにくい差でした。
また数字の上では、9mgと12mgの結果はそれほど大きくは違いませんでした。
変化は体重だけではありません。
ひざの関節の病気がある人では、最初に振り分けたグループのまま全員を集計する方法で見ると、痛みの点数が9mgで3.9点、12mgで4.1点下がりました。
プラセボでも2.5点下がっていましたが、レタトルチドとの差は1.4点と1.6点で、偶然では説明しにくい差でした。
計算の仕方を変えた別の分析でも、プラセボとの差は同じように確かめられています。
眠っている間の呼吸が乱れる人では、呼吸が止まる・弱まる出来事が1時間あたり9mgで34.3回、12mgで32.1回減りました。
プラセボの減り方は9.6回で、こちらもレタトルチドとの差がはっきり出ています。
ここで押さえておきたいのは、プラセボのグループでも体重や痛み、呼吸の乱れがある程度よくなっていた点です。
薬の本当の効き目は、このプラセボとの差のほうで見る必要があるのです。
試験中に起きた好ましくない出来事(有害事象)で最も多かったのは、胃腸に関わるものでした。
なお、この試験はイーライリリー社が資金を出して行われています。
研究チームは、肥満の大人でレタトルチドが体重を大きく減らしたと結論づけています。さらに変形性膝関節症がある人ではひざの痛みを、閉塞性睡眠時無呼吸がある人では眠っている間の呼吸の乱れを減らしたとしています。
ただし今回の対象は糖尿病のない肥満の大人で、期間は80週間なので、それ以外の人や、さらに長く使った場合のことはこの結果だけでは分かりません。
体重を落とす手段として、体の中の信号に働きかける薬という選択肢が、研究の上で少しずつ形になりつつあるのかもしれません。
体重計と仲直りできる日を夢見つつ、今夜はひとまずエレベーターではなく階段を選んでみようと思います。






















