■1991年にカナダで発掘された「ティラノサウルス」のサイズが、全長13m、体重8.8トンと判明
■「スコッティ」と命名されたこのTレックスは、これまで発見された中で最も大きいサイズ
■さらに、平均寿命20歳のTレックスの中で、「スコッティ」は30歳に達しており、かなり長生きだった
これは恐竜好きには胸熱。
1991年にカナダで発見された「ティラノサウルス」の化石が、サイズ・年齢ともに世界記録を更新しました。
カナダ・アルバータ大学の古生物学者であるスコット・パーソンズ氏によると、化石から推定されるTレックスの全長は13m、推定体重8,870kg、さらに年齢は30歳に達するとのことです。
Tレックスに付けられた名前は「スコッティ」。名前のポップさに反して、これまでに見つかっているTレックスの中で、最大最強の個体であることが分かりました。
詳しいところは、3月21日付けで「The Anatomical Record」に発表されています。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/ar.24118
足かけ10年以上、骨格の復元に成功
実は、スコッティの化石自体は、1991年にカナダ中西部・サスカチュワンで発見されていました。しかし化石が埋められていた岩はとても硬く頑丈なため、骨を傷つけないよう、きわめて慎重な発掘作業が必要になります。
その結果、化石全体の掘り出しに10年以上、その後の骨格復元とサイズ・年齢測定にも長い月日を要しました。現在では全体の65%の復元に成功しており、大腿骨や背骨、肩の幅などから、その全長が割り出されています。
スコッティという名前の由来は、当時の発掘チームが、化石を発見した際に、スコッチウイスキーで祝杯をあげたことから来ています。一応ティッシュは関係ないようです。よかった。
ティラノサウルスの平均サイズは、全長10mで体重が5〜6トンであると言われています。これまでに発見された最大サイズは、アメリカ・サウスダコタ州で見つかった「スー」と呼ばれるTレックスで、全長12m、重さは8.4トンに達します。
スコッティは、全長13m、重さ8.8トンですから、なんと「スー」より400kgも重いんですね。