広い広い宇宙のどこかには、知的生命体が存在するはずだ。人類が存在するのだから、他の場所に文明が存在したとしてもおかしくない。
でも、なぜ私たちはいまだにその証拠にたどり着けないのだろうか?地球外文明の存在の可能性の高さと、そうした文明との接触が皆無である事実の間の矛盾は、「フェルミのパラドックス」と呼ばれ、古くから議論されてきた。
人類の到達範囲 天の川の巨大さに比べれば微々たるもの
私たちをこの謎に立ち返らせてくれるのが、米国惑星協会が発表した1枚の画像だ。とんでもなく広い宇宙のなかで、これまで人類の手が到達した範囲がめちゃめちゃ小さいことを改めて知らしめてくれる。
画像が示すのは、直径約11万光年と言われる天の川の再現図だ。近年の調査では、天の川がさらに大きい可能性さえ浮上している。
問題の範囲は、黒い四角ではない。その中そして小さな青い点が、地球から放たれた電波信号がこれまでに到達した地点を示している。地球からの距離は、わずか200光年。天の川の大きさを考えれば、どれほど狭い範囲かが分かるだろう。