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民間伝承と奇妙な一致。穴の空いた28体の遺体がアラスカで発見される (2/2)

2019.05.22 Wednesday

前ページ死体が語るもの

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アラスカの伝説「弓矢戦争」とは

伝承のはじまりは1800年代初期のことだ。ロシア人の毛皮商がアラスカに旅をした際に、地元の住民からある恐ろしい話を聞いたそうだ。

2人の少年が骨の先を尖らしたダーツで仲良く遊んでいた。しかし不運なことに、少年の投げたダーツがもう1人の少年の片目に刺さってしまった。片目を失った少年の父親は激怒し、今度は相手の少年の両目を奪い取った。この復讐劇は徐々に過激さを増していき、各々の少年が属する村同士の抗争へと発展していく。村の人々は血で血を洗い、多くの命が奪われることになった。

伝承によると「弓矢戦争」は、隣村を急襲するために男たちが隊を組んで村に攻め入ったことで急展開する。

実は敵対する村はこの計画を事前に知っており、待ち伏せして弓矢で男たちをハチの巣にした。それから無防備の村へと行ってすべてを焼き払い、残された女や子供、老人たちを皆殺しにしたというのだ。

遺体と遺物品が出土した「ヌナレク村」/Credit:Sven Haakanson

何とも恐ろしい話だが、当時この話はフィクションとして片付けられた。というのも「ユピク族」は非常に穏やかな性格で知られており、争いの歴史などほとんど記録されていなかったからだ。

しかし今回掘り返された遺体のほとんどが女性や子供、それに老人だったことを考えると、不思議なほどに伝承とリンクしている。

もし「弓矢戦争」が本当に起こっていたとすれば?

ふだん穏やかな人間ほど、怒りの発露は激しいものとなるという。穏やかな「ユピク族」には、もしかすると闇の深い真実が隠されているのかもしれない。

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reference: zmesciencelivesciencenunalleq / written & text by くらのすけ

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