実用化への道のりは遠い
実験の成功にもかかわらず、得られた電力量は予想していたものを大きく下回る量だった。
当初の計算では夜間の発電も賄える分量の4ワット/平方メートルが得られると推測していたが、実際に得られたのは64ナノワット/平方メートルという微量の電力。
これはソーラーパネルが平均して100〜200ワット/平方メートルの電力量を生み出すことを考えれば、実用化には程遠いことが分かる。
原因は地表から放出される熱を効率的に採取できたなかったためとのこと。しかし宇宙の冷たさから電力を直接的に作り出せると証明できたのは、非常に大きな進歩だろう。
夜が2週間も続く月面などで利用できれば、今後の宇宙ミッションにも役立つかもしれない。