Point
■若い頃の自分へアドバイスを伝える場合、多くの人が過去の恋愛、教育の機会、個人の価値ついて伝えたがる
■若い頃の自分へのアドバイスは、過去の決定的な出来事と深く結びついている
■若い時にそのアドバイスに従っていれば、自分自身が目指す自己に近づけたはずだと考える人が多い
「もしも時間を巻き戻せるなら、若い頃の自分にどんなアドバイスをする?」
定番なお題の1つだが、実際に「人々がどんなアドバイスを伝えるか」を調べた研究は、これまで行われたことがなかった。
米クレムソン大学の研究チームが数百人の被験者(30歳以上)を対象にこの質問に関するアンケート調査を行ったところ、その多くが過去の恋愛、教育の機会、個人の価値に関するものであることが明らかになったのだ。
論文は、「The Journal of Social Psychology」に掲載されている。
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00224545.2019.1609401?journalCode=vsoc20
人生の普遍的テーマに関するアドバイスが大多数
「若い頃の自分に何をアドバイスするか」をアンケートした結果、被験者のほとんどが恋愛・教育・自分自身・将来の夢と目標・お金に関するアドバイスを、若い頃の自分に伝えたいと考えることが明らかになった。
目立ったのは、「彼女と結婚してはいけない」「大学に行きなさい」「自分らしくありなさい」「目標に向かって常に動き、チャンスを無駄にせず、自分を高めつづけなさい」「無駄遣いしないで貯金しなさい」といったアドバイスだ。
誰でも「あるある〜そうだよなぁ」と思わず共感を覚えるものが、1つや2つはありそう。それは、これらが、愛・学び・自己・夢・経済という、人生における重要かつ普遍的なテーマであることの現れかもしれない。
興味深いことに、これらのトピックは、人生での後悔に関する調査でよく挙げられるトピックと、ほぼ一致していた。後悔しているからこそ、「過去の自分に伝えたい」という気持ちが生まれるのだろう。