キラキラ輝くお腹の理由
今回撮影されたクマムシのお腹の中でキラキラ輝く光の正体だが、これは海洋微生物の研究家からはアラゴナイトという鉱石の結晶ではないかと言われている。
アラゴナイトは、日本ではアラレ石と呼ばれている炭酸カルシウムの鉱物の一種だ。一般的にはパワーストーンとして知られている。
Waterbear mouths are made of crystals. That made my tuesday morning. For more on the research: https://t.co/By0iqyf95z H/T @rmartinledo photo of aragonite crystals: https://t.co/obAuGfUNsr photo of waterbear: @rmartinledo pic.twitter.com/63BWRv1eNc
— Anne A Madden, Ph.D. (@AnneAMadden) July 16, 2019
クマムシの中できらめく光の正体をアラゴナイトと指摘しているツイート。左の写真がアラゴナイトの結晶だ。
こうした主張の根拠となるのは、彼らの独特の口にある。
クマムシの口には、一対のチューブ状の牙があり、彼らはこれを線虫などの体に突き立てて体液を吸って生活しているのだが、このクマムシの牙はアラゴナイトでできているのだ。
彼らは時々脱皮を行うが、その際牙も再成長させる。この脱皮の際古い牙を飲み込んでしまうのかもしれないというのだ。キラキラ光るお腹の鉱物は、彼らの口を自分で飲み込んだせいなのかもしれない。
研究者たちも首をひねるへんてこな生き物。それがクマムシなので、彼らがどんなおかしなことをしても、研究者たちは別段奇妙には思わないという。
彼らがときどき自分の口の一部を飲み込んでしまい、それによってお腹を光らせたとしても、放射線にも耐える彼らの奇妙な生態に比べれば、それは些細な問題のようだ。