腹筋する紙人形
この改良された材料はPolyCOFと名付けられ、この材料で作られた膜は優れたガス貯蔵性や耐久性を示しました。
化学物質(エタノール)の蒸気にさらされると、このガス貯蔵性により膜が丸まって収縮し、蒸気との接触が無くなるとすぐに元に戻ります。また、この反応は何度も繰り返し行うことが可能なのです。
こうした反応速度や耐久性は、人工筋肉に求められる特性を十分に備えているといえます。
そこで、研究者たちは、この材料で作った膜をアルミホイルで作った紙人形に取り付けて、エタノールの濃度の変化によって腹筋させるデモストレーションを行いました。
エタノール濃度の変化で腹筋するのは、PolyCOFの孔にガス分子が結合することで膨張していることが原因と考えられています。
ちょっと脱力系なイラストが描かれ、ちょっと笑いを誘わないでもないですが、一応真面目な科学の報告です。
研究者は、「なかなかいい感じに腹筋の仕上がった人工筋肉が作れた」と満足しているとのこと。
ここから未来を感じろというのは難しいかもしれませんが、人工筋肉の研究も着実に進みつつあるようです。