異端? 巨大な星の超新星爆発
太陽の130倍以上巨大な星は、通常とは異なるメカニズムの超新星爆発を起こすと考えられています。
あまりに質量が大きい星は、核の収縮が強いために極端に高温となり、非常に強力なガンマ線を放出するようになるのです。
通常、ガンマ線は星の核に含まれる金属に吸収されますが、金属が極端に少なく、非常に重い星は際限なく強力なガンマ線を放ち、莫大なエネルギーを生み出します。そして、残骸すら残さずに星を消し飛ばしてしまうのです。これが「対不安定型超新星」と呼ばれる現象です。
また、太陽の200倍という極端に重い星は、核融合のスピードが早く非常に短命です。
この星も、およそ数100万年程度で質量の85%を失い、超新星を起こしたと考えられています。
この大量に周囲へ撒き散らされた物質と、爆発の破片とが衝突を起こしたため、この超新星は観測上、奇妙な見た目になったのだと推測されています。