
- 妊娠中の母親の肥満が、生まれてきた子供のIQを有意に低下させていることがわかった
- 妊娠中にDHAを摂取することで、子供の将来的なIQと集中力を高める効果が期待できる
妊娠中に体の外から摂取する食べ物や薬は、胎児の健康に影響を与えます。同時に母体の健康もまた、胎児の正常な発達には必要不可欠です。
しかし飽食の現代では、妊娠中の健康を維持するには、妊娠に伴う「食欲」にも勝つ必要があるようです。
今回、妊娠中の母親の肥満が、出産後の子供の知能や運動能力を低下させることがコロンビア大学のElizabeth M. Widen氏らの研究によって明らかにされました。
https://bmcpediatr.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12887-019-1853-4
母体の肥満と子供の知能

研究では同じ経済状況と学歴にある妊婦368人の肥満度合いを記録。その後、生まれてきた子供の3歳のときに運動能力を、7歳になったときにIQテストを行い、各能力の発達度合いを調べました。
その結果、母親が肥満している場合(日本人の場合は一般的にBMIが25以上)、標準体型の人に比べて、生まれてきた子供は運動能力・IQともに低下していました。
低下の割合はかなり大きく、妊婦が鉛中毒にかかった場合にも匹敵する程で、肥満のもたらす胎児への影響の大きさが伺えました。
肥満と胎児の関係についてはまだ解明されていない部分が多いですが、研究者たちはこれまでの研究で、肥満の人の体内では、代謝ストレスやストレスに伴う臓器の炎症、過剰な糖を処理するための大量のインスリンが放出されるなど、ホルモンバランスの崩壊が恒常的に起きていることを明らかにしてきました。
妊娠中の母親の胎内で、これらの肥満にかかわる異常が起きたことが、胎児の脳と体の発育に負の影響が出た原因であると、研究者たちは考えているようです。
また今回の研究では、男の子の胎児のほうが、肥満による負の影響を受けやすいことも明らかになりました。
男の子のほうが女の子に比べて、子宮内では脆弱であることがいくつかの研究で明らかになっており、今回の研究でも、その事実を補足する結果になります。