- シベリアの永久凍土から、ツノをもったヒバリが発見される
- 冷凍ヒバリは、現代のハマヒバリの祖先かもしれない
- ハマヒバリの多様化は、氷河期の「マンモス草原」の変化を理解するのに役立つ
2018年、シベリアの永久凍土で保存状態の良い冷凍された鳥が見つかりました。
古遺伝学センターの研究者たちがDNAを分析した結果、冷凍鳥は46,000年前のツノを持った雌ヒバリであると判明しました。
この冷凍ヒバリは、現在のハマヒバリたちの共同祖先であり、亜種の多様性を理解するのに役立つと考えられます。
加えて、1,2000年前に突如消滅した世界各地の「マンモス草原」の、その後の環境解明の一助にもなりそうです。
研究の詳細は2月21日「Communications Biology」誌に掲載されました。
Biomolecular analyses reveal the age, sex and species identity of a near-intact Pleistocene bird carcass
https://www.nature.com/articles/s42003-020-0806-7
46,000年前のツノをもったヒバリ
シベリア北東部のベラヤゴーラ地域の鉱山トンネルの中から、冷凍された鳥が発見されました。
炭素年代測定法を行った結果、この鳥は46,000年前に生まれたことがわかりました。
発見された冷凍鳥のDNAを検査したところ、現代のロシアとモンゴルに生息する2種類のハマヒバリ亜種の共同祖先であることがわかりました。
冷凍鳥の頭部にはツノのような構造がみられましたが、これは硬質の骨ではなく、画像のような飾り毛です。
46,000年前から退化せずに継承されていることから、ハマヒバリにとって頭のツノ毛は何かと重要なパーツのようです。