仮定4:高度に発達した文明はシミュレーションを欲する
人類が今とは比較にならないほどの知識や能力を得て、文明が高度に発展したとします。
この時の人類は「ポストヒューマン」と呼ばれます。
当然ですが、ポストヒューマンは私たちが理解できる存在ではないでしょう。私たちにとって「神に等しい存在が何を欲するのか」分かるなどと考えるのは傲慢です。
例えば、地上で最も賢いアリがいるとします。
そのアリは人間が何をしているかに興味があるので、私たちは説明します。
しかし、アリには理解できません。
同じように、ポストヒューマンからすれば私たちはアリ同然です。
「ポストヒューマンはきっとシミュレーションを欲するだろう」という考えは、人間視点であり、彼らにとっては馬鹿げたことかもしれません。
ですから、「高度に発展した文明がシミュレーションを欲する」という仮定が「真」であり、なおかつ、仮定1,2,3も「真」であるなら、私たちがシミュレーションだという可能性もゼロではありません。