現在、日没すぐの西の空は、金星と冬の星座で明るい星が勢ぞろいです。日に日に早く沈むようになり、主役の座を降りようとしていますね。
今年も春の星座の観測シーズンが到来しています。
筆者も例年なら、観望会で実際の星を見ながら解説をしていたはずですが、新型コロナウイルスの影響により、できないのが残念なところ。
とはいえ、こんな外出自粛の状況でも、ベランダや庭先、買い出しの帰りに天体観測は楽しむことができます。
そこで自宅からでも「気軽に観測できる」ことにフォーカスして、星のソムリエ®が選ぶ、今月の星の見どころベスト3【2020年5月】をご紹介します。
Best3.5月~:夜の時間にお帰り! 木星の観測シーズンが始まるよ
夜更かしをして、午前1時過ぎにふと空を見ると、東の空から昇ってきている明るい星。「なんだあの星は…!」と驚くことでしょう。
その星は、木星です。この数か月、観測に適した時間は早朝でしたが、昇る時間が日々早くなり、とうとう夜に見える時期がやってきました。
「天文現象、気になるけど早起きは無理…夜更かしならいけるのに」という声も聞こえていたので、宵っ張りの方に朗報ですね。
木星を見るなら、周囲をまわるガリレオ衛星も観測したいもの。以前の記事でご紹介したとおり、手軽に双眼鏡でも見ることができます!
ただ、どうせ見るなら4つの衛星がいずれも隠れておらず、きれいな間隔で見えるときがいいですよね。
下の図のように、地球からだと「円盤」を上からでなく、横から見るようなものなので、実際は木星の遠くにある衛星が木星の近くにあるように見えることもありますからね。
このことにより、衛星同士が重なったり、木星に隠れたりして3つ全部見えないこともあります。
木星が見えやすい高度になる午前2時頃に観測するなら、オススメは、5月1日、5月10日、17日、24日です。
実際に木星から近い位置に周っているとおりに、木星から近い順に「イオ」「エウロパ」「ガニメデ」「カリスト」と見ることができますよ。
3位にした理由
Good!:簡単に楽しめる。観望会があれば「夜中に見える明るい星って何?」と質問される方がいそうなので紹介しました。
Bad!:特になし。