室内にあるコントラストから発電できる
SEGはコントラスト状況下でのみ効果を発揮します。ですからSEGセル全体が照明下もしくは影になっている場合、発電量は非常に少なく、全く発電しないことも。
しかし、SEGセルの一部に光が当たることで、かなりの量の電気が発電されます。発電に最も適切なのは、SEGセルの半分が照明下にあり、残りの半分が影にある状態とのこと。
実際に、照明と影のコントラストの元に置かれたSEGはデジタル時計に十分な電力(1.2V)を供給しました。
デバイスを光と影のコントラスト下に置く必要がありますが、室内照明下のほとんどの状況で影が生じることを考えると、案外効率が良いのかもしれませんね。

さらに、SEGは影と光を感知できるので近接センサーとしても応用できます。
物体がSEGの側を通過することで一瞬影ができ電圧差が発生。その電圧差によって物体の存在や動きを認識できるのです。
今後、研究チームは低コスト化を目指して、金以外の材料を使ってSEGを作成できるかテストする予定だそう。
また将来的には、多彩な機能を備えた自己発電型センサーや、衣服に装着して日常的にエネルギーを採取するウェアラブルSEGの開発を視野に入れています。
研究は4月5日、「Energy&Environmental Science」で報告されました。
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2020/EE/D0EE00825G#!divAbstract
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/51619