直線型未来都市「THE LINE」とは?
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「THE LINE」は、サウジアラビア政府が主導する「NEOM」プロジェクトの一環として誕生しました。
この構想は、ムハンマド・ビン・サルマン王太子(Mohammed bin Salman)が2021年に発表し、当初の計画では、2024年に住民の入居が開始される予定でした。
今では延期され、全体が完成するのはまだまだ先のことです。
「THE LINE」は、紅海沿岸の砂漠地帯に建設される予定で、ヨルダンとエジプトの国境に近い位置にあります。
そのスケールは圧倒的であり、全長170km、高さ500m、幅200mの壁状の超高層ビル群で構成されます。
都市全体を覆う鏡面ガラスの外壁が特徴的であり、都市内部の空気は調整され、理想的な居住環境を提供する予定です。
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また、「THE LINE」は、土地の効率的な利用を目的とし、従来の放射状都市の課題を解決することを目指しています。
建物の内部は、住宅エリア、商業施設、オフィス、教育機関、医療機関などが統合されたレイヤー構造となっており、住民は徒歩5分圏内で生活に必要な全てのサービスを受けられるようになっています。
都市全体は完全に再生可能エネルギーで運営され、移動手段は自動運転の電動モビリティが中心となる予定なのだとか。
これにより、交通渋滞を解消し、都市全体の二酸化炭素排出量をゼロにすることを目指しています。
しかし、この壮大な計画を実現するためには、多くの技術的・経済的課題を克服しなければなりません。
「果たして本当に実現するのだろうか」と感じる人も少なくありません。
それでも最近、「THE LINE」の進捗が報告されました。