インスリンが毒になる仕組み
人間の体の中で働くインスリンは通常、凝集された状態ですい臓に保管されています。
そして血糖値の上昇を確認すると、凝集体から一つ一つ、インスリンが離れていき、血糖値を下げていきます。
しかしこの凝集状態からの分離プロセスには1時間ほどの時間がかかることが知られており、食後の急速な血糖上昇にしばしば対応できません。
一方、小魚狩りに使われる毒インスリンは、通常のインスリンに比べて非常に小さな構造をしていることが知られており、凝集体を作らず、小魚のエラから侵入すると即座に低血糖を誘発させます。
この強力な即効性のお陰で、インスリンは毒として機能することができるのです。