細胞を取り除いたラット肝臓(脱細胞肝臓)を型枠にする
次に研究者は材料である細胞を受け入れる型枠を用意しました。
型枠として選ばれたのは、全ての細胞を取り去ったラットの肝臓(脱細胞肝臓)です。
動物の臓器は細胞だけで構成されているのではなく、細胞から分泌されるコラーゲンなどのタンパク質によって形を保っています。
そのため、摘出した肝臓から細胞だけを溶かし出して除去することで、移植先のラットに適した型枠になり得るのです。
また細胞を洗い落とした型枠には、周囲にあった細胞の情報が残っているため、再充填された細胞をさらに細かく分化させる助けにもなります。