まず皮膚細胞からiPS細胞を作り、iPS細胞から臓器の部品を作る

最初に研究者たちが調達したのは材料となる細胞でした。
皮膚細胞からiPS細胞(万能細胞)が作られ、iPS細胞を分化させることで肝臓、胆管、血管といった臓器を構成する各パーツの細胞を作成できます。
iPS細胞から作られた臓器は遺伝子が自分のものであるため、生体外から移植を行っても拒絶反応は起こりません。
2020.06.04 12:13:43 Thursday
近年の急速なバイオテクノロジーの進歩により、人工臓器(オルガノイド)の作成が可能となりました。
しかし、これまでの研究でつくられた人工臓器は実際の臓器よりも単純なつくりであり、特に肝臓のような、内部に小さな臓器(胆のう)を含む複合臓器の作成は困難でした。
そんな中、新しく行われた研究では、iPS細胞から胆のうや血管系を含めた、複合組織からなるミニ肝臓オルガノイドの作成に成功しました。
さらに、このミニ肝臓オルガノイドを免疫反応を抑制したラットに移植した結果、ラットの体内で正常に胆汁や尿素を生産することが確認されたとのこと。
今回の研究によって、人工臓器の培養レベルは新たな段階に進み、自分の細胞を培養すればいくつでも新しい臓器を作れるようになるかもしれません。
目次
最初に研究者たちが調達したのは材料となる細胞でした。
皮膚細胞からiPS細胞(万能細胞)が作られ、iPS細胞を分化させることで肝臓、胆管、血管といった臓器を構成する各パーツの細胞を作成できます。
iPS細胞から作られた臓器は遺伝子が自分のものであるため、生体外から移植を行っても拒絶反応は起こりません。
カテゴリー覧
人気記事ランキング
Amazonお買い得品ランキング
医療のニュースmedical news
もっと見る「噛まれると勃起」するクモ毒が新たなバイアグラになる
匂いでパーキンソン病を予知できる女性、その驚異の嗅覚能力とは?
【金を眼球に注入】金ナノ粒子の新治療で視力回復に新たな希望
心臓に銃弾を撃ち込むと「即死」するのか? 死刑囚で検証した禁断の実験
「ペニスを3本持つ男性」が見つかる!(※閲覧注意)
役立つ科学情報
ヒグマは北海道にしかいない。 北海道と本州では生息する動物がちがう理由を知っていますか?
金を求めた「錬金術師」の歴史、どのように「化学」は生まれたのか?
注目の科学ニュースpick up !!
あのゲームを1回20分プレイするだけで「トラウマ記憶が消えていく」と判明
AIが設計した重力波検出器は人間には理解しきれない仕組みがあったと判明
平和なサイコパス──“冷酷”でも犯罪に走らない人の条件