今夜、6月5日は満月の夜です。
アメリカ先住民の暦では、満月に名前をつけて季節を象徴していました。その習慣にちなんで呼ぶと、6月の満月の名は、ストロベリームーンです。
なんともスイーツな感じの素敵な月ですね。
そして、明け方には空模様が良ければ半影月食という珍しい天体現象も観測できるそうです。
今年はお花見できなかった、という人も多いでしょうから、せっかく天気もいいのですし、お月見を楽しむというのもアリなのではないでしょうか。
ストロベリームーンってピンク色になるの?
先に言っておくと”なりません”。
じゃあ、トップ画像ウソじゃん! と思った人もいるかも知れませんが、ウソです。
ストロベリームーンとは、アメリカの古い農事暦で使われていた、いわば暦上の呼び名です。
農事歴は、農作物の刈り入れの時期などを象徴して作られている暦で、古い時代に使われていたものです。
アメリカの農事暦はアメリカ先住民が満月に付けていた名前が由来となっています。
1月: Wolf Moon(ウルフムーン:狼が空腹で遠吠えをする季節)
2月: Snow Moon(雪が降り積もり狩猟が難しくなる季節)
3月: Worm Moon(みみずが土から顔を出す季節)
4月: Pink Moon(ピンクの花が咲く季節)
5月: Flower Moon(花が咲く季節)
6月: Strawberry Moon(イチゴが熟す季節)
7月: Buck Moon(雄ジカの枝角が伸びきる季節)
8月: Sturgeon Moon(チョウザメが成熟し漁を始める季節)
9月: Corn Moon(とうもろこしを収穫する季節)
10月: Hunter’s Moon(狩猟を始める季節)
11月: Beaver Moon(毛皮にするビーバーを捕獲する罠を仕掛ける季節)
12月: Cold Moon(冬の寒さが強まり、夜が長くなる季節)
アメリカ先住民とはつまりインディアンのことなので、狼や鹿をピックアップしている辺りにはらしさを感じますね。
さて、そういうわけなので、ストロベリームーンは単にイチゴが熟す季節という意味で付けられた名前です。
満月がピンク色に染まるという意味で言ってるわけではありません。
また4月にピンクムーンもありますが、これも4月に咲き始めるシバサクラなどピンクの花を象徴している名前で、やはりピンク色の満月になるわけではありません。
騙された! と思うかもしれませんが、そこは遠いアメリカ大陸の先住民の気持ちになって満月を楽しみましょう。