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人類とAIの空戦勝負はどうなるか?/Credit:AlphaDogfight Trials . youtube
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人類がAIに挑戦!VRドッグファイトで「人工知能」が米軍パイロットに圧勝

2020.08.27 Thursday

模擬空戦でAIが人間を圧倒しました。

米軍の国防高等研究計画局(DARPA)が主催した空戦AIの性能試験「アルファ・ドッグファイト」が今週行われ、AI同士及びAIと人間に模擬空戦が繰り広げられました。

試験には8つの異なるAIが参加しており、最初にAI同士の戦いが行われ、チャンピオンになったAIと米空軍の現役パイロットの戦ったとのこと

AIと人間の戦いは合計5回に及びましたが、人間は全ての戦闘において完敗し、そのうち3つの戦いでは人間側が1分しか生存できなかったのです。

いったいどのようなルールで空戦が行われ、AIのどこが人間に勝っていたのでしょうか?

2021年に「AI搭載の無人戦闘機」と有人戦闘機が模擬空戦を行う予定(米軍)- ナゾロジー

AIR FORCE https://www.airforcemag.com/artificial-intelligence-easily-beats-human-fighter-pilot-in-darpa-trial/

人間への挑戦権をかけた「AI vs AI 」 チャンピオンAIは何が特別だったか?

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/Credit:AlphaDogfight Trials . youtube

今回の試験には8つのAIが参加し、最初にAI同士で人間への挑戦権をかけた戦いが行われました。

空戦ルールは単純で、重力など現実世界の物理法則の元に、バルカン砲(M61)のみを用いたドッグファイトをするというものです。

ミサイルは使われず、使用する戦闘機も全て同じ性能のF16(ファルコン)に統一されています。

今回の試験は、あくまでドッグファイトの性能を追い求めているからです。

結果、チャンピオンに輝いたのは、メリーランドに拠点を置くヘロン・システムズでした。

ヘロン・システムズのAIも他のAIと同じく基本は深層強化学習によって力を身につけましたが、1つ大きな違いがあったのです。

他のAIは深層強化学習を行う前に、あからじめ事前にパッケージ化された、上昇・下降・旋回など、ごく基本的な構成要素が情報としてAIのメモリーバンクに組み込まれていました。

しかしヘロン・システムズのAIの育成にはこれら基本的要素を事前に含まず、完全にまっさらな状態からAIに学習を行わせたとのこと。

そのためヘロンのAIは最初は飛ぶこともままならない状態でしたが、学習を重ねるにつれ、プリセットの情報に囚われた他のAIを凌駕しました。

他のAIと最も顕著な違いが出たのは「判断力」です。

他のAIは1秒に50回に上る判断更新をする必要に迫られましたが、ヘロンのAIは1秒に10回程度しか自分の判断を更新しませんでした。

これは初期を含む各判断が他のAIよりも優れていることを示します。

このヘロンAIの滑らかさはAI vs AIの決勝戦で、今回使用した軍用機「F16」の製造元ロッキード・マーティンに挑んだとき、特に顕著でした。

ヘロンのAIは多くの場面で優位な位置をとり、ロッキード・マーティン(のAI)を倒すことができたのです。

チャンピオンに輝いたヘロン・システムズのAIは人間への挑戦権を獲得しました。

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