画像
特にデリケートな部分がかゆいときは皮膚摩擦が推奨される/Credit:depositphotos
biology

ずっと謎だった「体中の皮膚を擦ると”かゆみ”が治まる効果」が証明される (2/4)

2020.09.09 19:00:45 Wednesday

前ページ化学物質の注射でマウスは全身を引っ掻きはじめた

<

1

2

3

4

>

全身のかゆみに足裏の皮膚摩擦をする

画像
皮膚摩擦前後の「かゆみ経路」の神経活性レベルを模式的に示したモデル図/Credit:ナゾロジー

マウスが行動学的にも神経学的にも、かゆみに囚われているのを確認すると、次に研究者はマウスの足裏に対して軽い皮膚摩擦を行いました。

古くからの対症療法が正しければ、摩擦によってマウスのかゆみが抑制されるはずだからです。

しかし足裏摩擦の結果、かゆみ経路の活動は一時的に大きく活性化してしまいます。

というのも、かゆみ経路には一般的な皮膚感覚を通す役割もあるために、かゆみに加えて足裏摩擦の刺激が加えたことで、経路がさらに活発化したからです。

全身に激しいかゆみを感じているなかで、足裏摩擦されたマウスがどのような感想を持ったかはわかりませんが…足裏摩擦を止めると、ある変化が起こりました。

足裏摩擦をとめた直後から「かゆみ経路」の神経活性が、化学物質を打っていない通常時以下にまで、低下していたのです。

マウスに体の変化を聞くことはできませんが、これは神経学的には、かゆみが低下している状態を意味していました。

次ページ皮膚の下の神経を直接刺激する

<

1

2

3

4

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

生物学のニュースbiology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!