レム睡眠の時間は成長段階と関連する
レム睡眠以外の睡眠時間は、体の汚れを落とすように、脳をリフレッシュして修復する時間です。この時間が十分に得られない場合、認知症のような将来の神経障害リスクを高める老廃物を蓄積することになります。
しかし、睡眠のパターンを調べても、最初の段階でどのように睡眠に変化が起きるのかはわかっていません。これを示すための包括的なモデルは不足しています。
そこで研究チームは、神経科学、生物学、数学の専門知識を組み合わせ、2~3歳頃の子供に起きるレム睡眠の時間や被検体との関係について調査を行いました。
分析は人間の子供の他、ウサギ、ラット、モルモットで予備的な測定を行ったとのこと。発達段階での睡眠時間の変化を調査するため、この研究は2年半かけて行われました。
するとレム睡眠の時間は体の成長と比例関係を持っていることがわかったのです。
子供は脳の成長が体の他の部分より早く進みます。そのためネットワークの繋がりを構築するためにより多くの労力を必要とするのです。
しかし、脳がある程度構築されて行けば、あと必要なことは維持管理だけになります。
これは人間以外でも、同様の傾向を見ることができました。つまり哺乳類全体に見られる傾向だったのです。