マウスの笑いは純粋だった
優しく「くすぐられる」と超音波の笑い声をマウスはあげます。
しかし観察している人間は、このときの声が、単なる反射的な声なのか、楽しんでいる声なのか、見分けがつきませんでした。
そこでイギリス・ブリストル大学の研究者たちは、既存の研究結果を参考にして、改めてマウスの感情の分析を行いました。
結果、優しく「くすぐられた」ときにマウスの発する50キロヘルツの「笑い声」には、ポジティブな感情が含まれていることが判明したとのこと。なんとマウスはくすぐられることに対して楽しんでいたのです。
また笑い声とポジティブ度合いを比較することで、マウスは人間のように笑いに対して複雑ではなく、楽しさと笑いの関係が素直であることも判明(絶望で笑ったりしない)。動物は感情に素直であるというのは、犬や猫だけでなくマウスでも同じなようです。
もちろん、全てのマウスが同じように「笑い声」をあげるわけではありません。
くすぐりに対して大いに楽しむ個体がいる一方で、ほとんど反応しない個体も存在しました。
笑いに対する個性は、マウスも人間も同じなようです。