ASMR時に脳では何が起こっているのか?ASMR経験者の特性とは?
ASMRについてはこれまでに脳画像を用いた3つの研究が行われています。
1つ目の研究では、ASMRを体験した10人の参加者にMRIマシン内でASMR動画を見てもらいました。
その結果、ASMRによる「うずき」が、感情・共感・親和行動を司る脳領域の活性化と関連していると判明。サンプルサイズが小さいものの、ASMRは人の思いやりやグループ行動に良い影響を与える可能性があります。
これはASMR経験者が「他の人とのつながりをより感じられるようになる」という研究を裏付けるものとなっています。
また他の2つの研究では「感情的な反応を抑制する能力が低下しているためASMRを経験する」可能性が示唆されました。そして、そのような人は多くのブレンドされた神経ネットワークを持っているとのこと。
この特性は悪いことのように思えますが、必ずしもそうではありません。
人の外側と内側の繋がりを抑制できないということは、好きな音楽で鳥肌がたったり、芸術に反応して畏敬の念のような複雑な感情を経験したりと、より強烈かつ複雑でポジティブな感情体験ができることになります。
もちろんこの特徴が不快感を与えることもあるでしょう。実際ASMR経験者は、音楽やその他の体験によって悪寒や複雑な悪感情を抱く割合が大きいようです。