トップと下位を分けるのは「お尻の筋肉」⁈
研究チームは、3つのグループ間(100mの自己ベストが平均9.99秒となる「トップスプリンター」、それ以下の「サブスプリンター」、訓練を受けていない「一般男性」)で、身体の筋肉にどのような違いがあるかを調べました。
MRIを用いて、42名の男性 (トップスプリンター5名、サブスプリンター26名、一般男性11名) の下半身の筋肉23ヶ所を測定しています。
その結果、一般男性を除いて、トップスプリンターとサブスプリンターは多くの点で筋肉量・サイズともに近似していたのですが、大臀筋とその下部の股関節伸筋に著しい違いが見られました。
なんとトップスプリンターの大臀筋は、サブスプリンターのそれと比べ、平均45%も大きかったのです。

さらに、両グループの100m自己ベストは、9.91秒から11.25秒の開きがあるのですが、同チームのロブ・ミラー氏によると、「タイム差の原因の44%が大臀筋の違いにある」と指摘します。
つまり、サブスプリンターは大臀筋を重点的に鍛えることで、自己ベストを大きく更新できるかもしれません。