ヒドラはサンゴやクラゲの仲間。脳が無いヒドラも眠ることが判明した。神経の睡眠システムは脳が誕生するより前から存在していたと考えられる
ヒドラはサンゴやクラゲの仲間。脳が無いヒドラも眠ることが判明した。神経の睡眠システムは脳が誕生するより前から存在していたと考えられる / Credit:Science Advances
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“脳が無い動物でも眠る”と判明! 睡眠の起源はどこにあるのか? (4/4)

2020.10.16 Friday

前ページ今度は逆にヒドラにとっての「睡眠薬」を脳のある動物に試してみる

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睡眠は脳の誕生以前から存在する古いシステムだった

脳が無くても動物は何億年も前から眠ってきた
脳が無くても動物は何億年も前から眠ってきた / Credit:depositphotos

今回の研究によって、睡眠はの有無にかかわらず、動物にとって普遍的な現象であることが示されました。

この事実は「睡眠」は、地球上の生物が脳を持つようになる(5億年前と考えられる)以前から存在した、非常に古いシステムであることを意味します。

つまり「脳があるから睡眠が必要になった」わけではなく、神経をもつ動物に元々あった睡眠の仕組みを、中枢神経が後から自分の都合のいいように取り込んでいたのです。

また今回の研究は、新たな睡眠薬の開発につながる可能性もあります。

睡眠の仕組みが脳の有無にかかわらず存在するという事実は、ヒドラが原始的な睡眠のモデルになる可能性を示しており、ヒドラで新たに睡眠にかかわることがわかった遺伝子が、人間でも働いている可能性があるかもしれません。

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